低山徘徊の記録

Last updated 2018-12-16

スライドショーは写真枚数が多いため別ページにリンクします。

   熊野古道 小辺路

金曜日が休日だったので、三連休を利用して小辺路歩きを計画した。熊野本宮大社を目指す熊野古道にはいくつかのルートがあり、その内でメジャーな中辺路は2013年に歩いた。今回の小辺路は、高野山から本宮に至る70kmほどの山道で全行程を歩くには三泊は必要なロングコースだ。筆者の持ち時間は二泊なので、コース前半をショートカットし三浦口から歩くこととした。

【初日、3/23】
 初日は三浦口までの移動のみで、高槻を10時前に出発。JR和歌山線の五条駅に12時到着した。駅前の食堂で昼食(カツ丼)を食べバスを待つ。

 五条からは日本一長い路線バスに乗る*。筆者が乗るのは、その途中区間のみだが乗車時間は2時間8分だ。五条駅前を4分遅れで1310発車。1440谷瀬の吊り橋にてトイレ休憩20分とり、1515川津にてバスを降りる。ここから宿のある三浦口までは村営バスが通じているが次は1700だ。5kmほどの距離だが宿に迎えのクルマを頼んでおいた。バスを降りると既に迎えが到着しており、すぐに乗り換えて1525「農家民宿 山本」着**。

 離れの建物に通される。襖で仕切られた二部屋の離れで、もう一部屋にはチェコ人が入ると言う。その人は高野山から山越えして来るそうで、まだ到着していない。先に風呂を使わせて頂く。この山奥でも何とか3G電波が届いているが、WiFiがあるのに驚いた。外人の利用客も多いそうで、WiFiが必須なのだそうだ。庭でくつろいでいるとコーヒーを淹れてくれた。サービス満点である。庭の烏骨鶏が騒いでいる。

 1630チェコ人のマイケルさん到着、滝尻王子から中辺路で本宮へ行き、小辺路を高野山へ歩く途中だとのこと。月曜出発とのことで健脚である。感じの良い若者だ。夕食はチェコ人と相席。マイケルは英語堪能で、何とか意思疎通できる。宿からの連絡事項など通訳しながら豪華な田舎料理を堪能。フキノトウやヨモギの天ぷら、自家製の椎茸、お米が美味しい。独特な鮎フライは外人向けに考案した料理だそうだ。1830頃に高野山から来た二名(日本人)が遅れて到着。詳しく聞くと、この宿には四部屋あるらしい。しかし忙しいのは春と秋で年間稼働率は50%、外人はヨーロッパ系が多いようだ。

【二日目、3/24】
 鶏の鳴き声で起床。7時から朝食。烏骨鶏のスクランブルエッグ他、朝食も豪華だ。740宿のクルマで登山口である三浦口まで送ってもらう。踏板が金網の吊橋を渡って山道に入るが、しばらくは点在する民家の庭先を行く。山に入って30分程で吉村家跡に着く。ここには異形の杉が何本も立っている。昔の防風林だと言うが、周囲の植林された杉と同じ木だとは思えない風格である。

 道は一定の斜度で高度を上げて行く。858「三十丁の水」にて小休憩。沢の水が湧き出ている。ここからもジワジワ登り、937三浦峠に到着。東屋やトイレがある。どら焼きを補給し953出発。峠を越えたら下り一方で、早足でドンドン進む。1108観音堂に着き、昼食休憩とした。宿で作ってもらったオニギリ弁当は小ぶりの俵形オニギリ3個とおかず付き。とても美味しい。予定よりもだいぶ早いので、このまま山を降りてもバスを待つ時間が長過ぎる。日向ぼっこをしながら山行レポートのメモを作りなどして時間調整。

 1230観音堂を出発すると山桜が目立つが、これは最近100年ぶりに発見された新種のクマノザクラかも知れない。超スローペースで歩いたが1315西中BSに着いてしまった。バスは1402発なので45分も待たねばならない。ベンチも何もないバス停で困ってしまう。隣の酒屋に放置されているビールケースに座り込みボケ〜っと過ごす。1410バス到着、西中から四名乗車した。1437十津川温泉着。山奥から出てくると十津川温泉が都会に感じる。民宿「やまとや」にチェックインし即温泉に入る。宿の自販機では何と缶ビールが230円と格安、すぐに二缶飲み干す。

 夕食は1830からで、宿の経営するレストランへ出向く(徒歩30秒)。ここは釜飯が売りのようで、おかずはお茶を濁す程度。肝心の釜飯は可もなく不可もなしBマイナスであった。明朝は早立ちなので朝食を弁当に替えて貰って正解だったかも。しかし昼食弁当も頼んだら、同じものが二個になるとのこと。ただ、朝早く弁当を作れないので夜遅くご飯を炊いて部屋の前に届けてくれるそうで、それには感謝。部屋に戻って2回目の温泉に浸かり早寝。

【三日目、3/25】
 4時に起床、ドアの外には弁当が二つ用意されていた。早速開くと味違いオニギリ3個とタクアン三切れ、という単純明解弁当である。とりあえずオニギリ2個を腹に押し込み出発準備をし、515宿を出る。果無(はてなし)峠登山口までは、昨日来たバス道を20分ほど戻るのだが、うっかり行き過ぎてしまい15分ロス。539柳本橋を渡る。この吊橋は踏板がツルツル滑り恐ろしい。果無集落まで急な石畳道を登る。やがて十津川温泉を見下ろすようになるが、村は朝霧の下である。610集落に着く。なぜこんな不便な場所に住んでいるのか不思議だが、余計なお世話か…。

 数軒の民家の軒先を通ると立派な「世界遺産記念碑」があり、山道に入る。山道をせっせと登り、656山口茶屋跡にて小休憩。英語の説明板を読み「茶屋」とはtea houseと言うのか、と妙に納得する。その後、観音堂(725)を経て果無峠には757登り着いた。予定(840)よりもだいぶ早いので休憩とするも、峠を吹き抜ける風が冷たい。オニギリ1個を補給しオリパラ撮影をし先に進む。

 次の目標地は七色分岐で924着。お昼にはまだ時間が早いため、ベルギーワッフルを食べる。ここまでコースタイムより早いので、ペースを落として歩く。途中、20名くらいのオバさんパーティとすれ違い、1025八木尾BSに下山。舗装道路を歩き、「道の駅 熊野古道ほんぐう」に1045到着した。ここのベンチにて昼食休憩とし、オニギリ2個を食べる。食後にはインスタントコーヒー。ここから舗装道路を25分歩き、再び熊野古道に入り中辺路に合流する。小辺路と比べ、中辺路を歩く人は圧倒的に多いので、道も広く整備されている。中国人も多く、道の真ん中で撮影などしている(邪魔)。

 熊野本宮大社には1210到着。三浦口からはるばる30kmの距離であったが、まだ余裕がある。本宮大社にお参りし、大斎原(おおゆのはら)まで足を伸ばす。付近は満開の桜で 観光客がそぞろ歩いている。

 紀伊田辺駅行きのバスは1437発のため、バス停横の休憩処にて時間調整。注文しためはり寿司は、暖かくて美味しい(160円/個)。バスは約一時間半をかけて1610紀伊田辺駅着、缶ビールとツマミを買ってJR線特急くろしお28号に乗り込み新大阪には1850着。高槻の自宅には1930帰着した。

*全長166.9㎞の八木新宮特急バス。停留所の数は166、高速道路を使わない路線では、日本一の走行距離を誇る路線バス。所要時間は6時間半。折しも3/24付朝日新聞にこのバスの乗車記録が載っていた。
**農家民宿は「田舎の親戚の家に泊まる」ような雰囲気で居心地が良い。

本コースのお奨め度=5

登山経験者向けにはお奨めである。中辺路とは異なり、ほぼ登山ルートである。しかし通常の登山とは異なり、「峠越え」がメインであるため、だいたいにおいて傾斜は一定で歩きやすい。二日目に山で出会った人はゼロ名。三日目は20名ほど。

登山ルート

2018-No.13(2018.3.23-25)
奈良県、和歌山県
総歩行距離=30.3km
累積標高差=+2661m/-2975m

駐車場とトイレ情報

今回は公共交通機関を利用。トイレは小辺道ルート上に数カ所あり。

山頂ラーメン


カツ丼 五条駅前の喜久屋食堂は唯一の食事場所。何でもある定食屋だ。カツ丼は汁だくで味は普通。カツの歯ごたえ抜群(硬い)。680円



オリパラアンバサダー



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