この週末は白山に登る計画を立てていたが、北陸地方が雨予報のため中止。代替案として伊吹山を考えたが、日射しが強そうでこれも断念(伊吹山は木陰が無い)。第三案とした大峰山系の大普賢岳は、岩山でハシゴや鎖の連続するやや危険度の高い山だ。
高槻から登山口の奈良県上北山村までは遠いため五時に出発。近畿道〜南阪奈道路を通り橿原から国道169号線(東熊野街道)で山奥に分け入る。新伯母峰トンネルを抜けたら右折して和佐又山ヒュッテへの林道を行き、715着。ヒュッテ前の駐車場には既に10台以上のクルマがとまっている。駐車料金を支払い732出発する。同時間帯に到着した他の登山者たち(四組ほど)も前後して出発、山頂まで抜きつ抜かれつ歩くこととなった。キャンプ場内を行き741登山口に至る。ここから10分ほど登ると尾根に出る。無双洞への分岐を見送り、なだらかで広い尾根をゆっくり登る。
登山道は日本岳直下の岩壁をへつるように付けられており、岩壁下の窟(いわや)が次々に現れる。ここは行場であり、「指弾の窟」「朝日窟」「笙の窟」「鷲の窟」などと名付けられている。これらを過ぎると最初のハシゴだ。ハシゴ(踏み板の狭い鉄階段)は頂上まで20ヶ所以上設置されている。鎖場も多く、これらを頼りに沢の源頭のガレ場を上り日本岳のコルに到着、小休憩とした。
三段連続のハシゴを登ったり、痩せたキレットに設置された橋を渡ったりしながら高度を上げ「石ノ鼻」に着く。ここは見晴らしの良い岩頭で、眺望が気持ち良い。さらに長いハシゴを登り小普賢(1640m)を903通過する。この後は急降下し、再びハシゴ、階段で大普賢岳に向けて登り返す。だんだんと疲労が蓄積してくるが気が抜けない。935大峯奥駆道の主稜線に出ると、大普賢岳はすぐで943登頂。360度の眺望はすべて山だ。
灌木の陰でラーメン休憩とし、1027下山にかかる。ハシゴを下るのは、登るよりも緊張する(怖い)。慎重に歩き、1128笙の窟にて休憩。岩肌から滲み出る地下水をバケツで受けて溜められている。これで手顔を洗い、緊張と疲労で吹き出した冷や汗を流す。駐車場には1220帰着した。帰途、大迫ダムの奥にある「入之波(しおのは)温泉」(山鳩湯;800円)にて入浴してから帰宅した。
本コースのお奨め度 4
和佐又山ヒュッテからのピストン行程は慎重に歩けば問題ない。しかし大普賢岳から国見岳、七曜岳、無双洞を巡る周回コースは、大峯奥駆道の核心部でもあり危険度は更に高いようだ。出会った登山者は25名。
2016年に登った山です。スケールの[+/-]、またはマウスで表示地域を移動させることができます。