来週から伊勢志摩サミットが始まるため、警戒厳しい三重県方面を避け反対方向の兵庫県へ。三田市と篠山市の境にある虚空蔵山に登ってみた。虚空蔵山は山頂直下にある丹波岩と呼ばれる岩場からの眺望が素晴らしいことで有名である。

 日曜日の宝塚トンネル渋滞を避けるべく、高槻を5時過ぎに出発。中国道、舞鶴若狭道を順調に走りJR福知山線の藍本駅に615到着。駅前の駐車場に乗り入れる。GPSをセットし630出発。三田市側の藍本駅から虚空蔵山に登るには表参道が普通だが、裏参道を登り、下山に表参道をとることにした(特に意図はない)。線路沿いに集落を北に進み、朽ちかけた「裏参道登山口」の標柱を見つける。これで安心と、左折して細道に分け入る。舞鶴若狭道の高架をくぐると登り坂になり、高速道路を走る車の音がやかましい。自分が走行している時は全く気にしないが、静かな山を楽しみたい時には迷惑千万、とワガママなことを考えながら沢沿いの道を進む。この裏参道は歩く人が少ない様子で道標は皆無、薄い踏み跡と時々現れるテープが頼りだ。

 しかし、いくつかの分岐を通過する箇所では迷いこまないように、交差する道は枯枝でブロックされている。杣道の方が立派なので、枯枝ブロックが無ければ思わず踏み込んでしまいそうだ。727表参道に合流し、右折して石段を上がると虚空蔵堂である。社殿の陰にオッサン一人が休んでいる。境内には鯱瓦が無造作に積み上げられている。これはガイドブックにも紹介されているモノなのだが、さほど価値のあるようには見えない。しばし休憩し、社殿の右奥から続く登山道に進む。

 僅かに登り平坦な尾根に出た所に役行者祠がある。小さな行者像がミイラのような細い足を剥き出して座っている様が気味悪い。しばし平坦な道を行くと急登が始まる。木の根や岩に掴まりながらゆっくり登る。753陶の郷(すえのさと)への分岐を過ぎ、804丹波岩に着く。岩の上に上ってみると、なるほど南側の展望が開けている。薄いガスのために遠望は利かないが、気持ち良い見晴らしである。虚空蔵山の頂上はすぐ先で、812到着。山頂を通り過ぎて行くと北側が望めるポイントがある。風景を堪能してから頂上に戻り一服休憩、そのまま表参道を下山し、955駐車場に戻った。

 さて、立杭焼*として知られる「陶の郷」を見学すべくクルマで虚空蔵山の西側へ回り込む。陶の郷は丹波焼の工芸会館で、即売所を覗くと40以上の窯元が出品しており面白い。何気なく見つけた「納豆鉢」を購入し帰宅した。

*丹波焼は日本六古窯(瀬戸、常滑、丹波、備前、越前、信楽)のひとつで800年の歴史があるとのこと。

本コースのお奨め度3

丹波地域では有名なハイキングコースである。最後の登りはやや厳しいが、短時間の我慢で素晴らしい眺望が得られる。標高が低いので夏場は避けた方が無難。秋〜初冬がお勧めだろう。出会った登山者は10名。


2016年に登った山です。スケールの[+/-]、またはマウスで表示地域を移動させることができます。


2016年5月22日(No.19)

兵庫県三田市

歩行距離=6.71Km
累積標高差=+536m
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藍本駅の駐車場は一時利用ができる。券売機に駐車料金500円を投入すると、24時間の駐車券が発行され、これをダッシュボードに提示しておくシステムだ。特に車止めなどの装置は無いのだが、正直に従う。トイレはJR駅にあり。

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今回は早く下山したので、山中では行動食のみの補給で済ませた。以下には陶の郷でゲットした納豆鉢を紹介する。これは直径11cm、深さ9cmほどの大きさで、縁が垂直に立っている…つまり納豆をかき混ぜやすい。さらに表面にザラつきがあるため、納豆が滑りにくい。実際に試してみると粘りが出やすく、ネギなどの具を入れても素早く均一に混合できる優れものである。筆者はほぼ毎朝食べる納豆好きなので、これは大変便利だ(市野悟窯製、800円)。

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