皆子山は京都府最高峰である。谷筋のコースは夏場にはヒルが多いとのことで、登頂は後回しとなっていた。調べてみると駐車場所もある様子なので気軽な気持ちで出かけたのだが、思った以上に手強い山であった。
京都府最高峰の皆子山は県境に位置し、今回は滋賀県側からのアプローチである。国道367号線を北上し花折トンネルを抜けてわずかで「平バス停」があり、この脇に駐車する。登山口は正教院の裏手であるが、その寺が分からない。安曇川沿いの集落をウロウロし、718登山口を見つける。ピンク色のテープがぶら下がっているだけで道標は皆無。知らなかったらこの踏み跡に入り込むのは躊躇われそうだ(筆者は事前にネットでチェック済み)。このルートは「皆子山東尾根コース」と呼ばれており、最初からかなりの急坂だ。
荒い息で急傾斜を登って行くと、740下山してくる人とすれ違った。話しかけると545出発して皆子山へ登り、ピストンで降りる途中だと言う。エライ健脚である。820、「P941」ピークに登り着く。ここまでの標高差約500mを1時間で登ったことになる。このピークを過ぎると一旦下り、その後は比較的なだらかな稜線となる。稜線上は風が強く、非常に寒い。堪らずにイヤーマフを装着。樹間から琵琶湖が見え隠れしている。843山頂に立つ。
下山には「寺谷コース」を選んだが、結果として大変なルートであった。皆子山の山頂の一角から笹薮の間にコース入口がある。その先はほとんど「崖」状態で、木や根に掴まりながら慎重に下る。さらに激下りは続き、沢筋まで一気に降りて行く。各所に固定ロープが設置されているが、頼りないものも多く油断禁物である。沢に降りると、今度はガレ沢をドンドン下る。濡れ岩、浮き石などに注意しながら行くが、神経をすり減らす思いだ。ルートにはピンクテープ、岩には(古い)赤ペンキ印があるので、見逃さないように徒渉を繰り返し、1043林道に降り立つ。ヤレヤレである。
この後は安曇川沿いの林道をのんびり下るだけである。途中、廃?別荘が二軒ほど建っており、その軒下を無断借用して昼食休憩とした。
本コースのお奨め度5
東尾根コースは短時間で皆子山に立つことができるが、かなりの急坂を覚悟しなければならない。また、寺谷コースは中級者以上向けである。特にこのコースを登りに使う場合には経験者がいなければ難しいと思われる(沢の支流に迷い込む可能性が高い)。
2016年に登った山です。スケールの[+/-]、またはマウスで表示地域を移動させることができます。