2014年 11月8日 七種山
なぐさやま(683m)
七種山は標高こそ低いが、ガイドブックでは中〜上級に分類されている。その理由は幅の狭い尾根道の片側が切れ落ちており転落死亡事故も発生しているためである。麓には七種の滝をはじめ、多くの滝もあり紅葉見物を兼ねて兵庫県福崎町まで足を延ばしてきた。今回で本年の山行回数目標30回を達成!
高槻を5時に出発、名神〜中国道を福崎ICまで走り6時半に駐車地に到着。管理棟はまだ開いていないのでキャンプ場内のトイレを借用する。この時期、もちろんキャンパーはいない。647出発するが初めは舗装路歩きだ。30分行くと旧山門があり外観のみきれいなトイレがある。730道路終点に到着、太鼓橋を渡ると沢沿いの道となり小さな滝を横目に登って行く。落差72mの七種の滝には743着、見上げるほどの岩肌からチョロチョロと水が落ちている。増水時はかなり迫力がありそうだ。滝前には七種神社があり安全登山を祈願する。
神社裏から本格的な山道となる。七種の滝上部への巻き道にはロープが垂れ下がっている。滝上から落ち口を見物できるが恐ろしい。ルートには多数の道標が設置されている。急坂で効率良く高度を稼ぎ833展望台に到着、周囲の山々や福崎の町が望める。ここから七種山までは一登りで847山頂着。山頂の先には「つなぎ岩」という巨岩があり見物する。これは高さ17mの大岩で、中央の幅50cmの割れ目で縦にスパッと分断されている。割れ目をまたいで(ちょっと怖い)岩の先まで行くと素晴らしい眺望だ。山頂に戻り七種槍への縦走路へ踏み出す。
ここからは激しい下りで、山を一旦降りてしまう感じである。所々にロープも設置されているがダブルストックの助けも借りて慎重に降りる。その後は小さなアップダウンを繰り返しながら七種槍へ登る。山名は壮大だが「槍」と言うほど尖った地形ではない。1039登頂、昼食休憩をとした。ラーメン作成中に一組の中年カップルが登ってきたがすぐに行ってしまった。
七種槍からの下山路が今回コースのハイライトである。ルートは尾根道で時々露岩の場所が現れ、片側が断崖となっている。落ちたら完全にアウトなので神経を使う。ストックを畳んでリュックに収納し、両手を空けて三点支持だ。危険箇所にはロープや鎖が設置されているが足場は悪いので緊張する。露岩の尾根は危険ではあるが眺望が良いので、遠くを見たり足下を注意したり、写真を撮ったりと忙しい。
途中、前方で動物の音が…近寄ると鹿が鹿除けネットに頭がからまって暴れている。どうやら筆者の足音で慌てて逃げようとして引っ掛かったらしい。次第に高度を下げて送電鉄塔を通過し、小ピークを登ると野外センターへの下りとなる。急斜面を30分ほど降りて行くと七種池の畔に出て駐車場に戻る。野外センターは多くの人で賑わっており、キャンプ場ではBBQの匂いが流れていた。鹿はその後、ネットから無事脱出できただろうか…
本コースのおすすめ度=5
ルートには急登、激下り、岩場、鎖場、ロープ場など変化があり非常に楽しい。危険箇所では注意を払えば問題ないが、岩が濡れている場合には近寄らない方が賢明だ。しかし滝見物は沢の増水時が面白いと思われるので、雨天後のスッキリ晴れた日が最高か?低山なので秋〜初冬がお薦め。出会った登山者数=2名。