2014年 8月18日 諭鶴羽山
ゆずるはさん 608m
台風11号の影響で八ヶ岳登山は中止となってしまった。その後も天候が安定せず山歩きを我慢していたが、大雨の被害が少ないであろうと踏んで明石海峡大橋を渡り、淡路島最高峰である諭鶴羽山を登ってきた。
淡路島南部を東西に走る山地を諭鶴羽山地と呼び、その最高峰が淡路島最高点でもある。この山地は地質構造上からは和泉山脈から讃岐山脈へ連なる長い山脈の一部であり、西日本の地図を見ると良く理解できる。中国自動車道から明石海峡を渡り神戸淡路鳴門自動車道(何と言うひどい命名だ…M菱東京XX銀行みたいだ)を洲本ICで降り国道28号線を南下、県道535号線へ左折する。この道の終点が諭鶴羽ダムで登山口でもある。ダム手前の駐車場にクルマを入れ、1030出発。ダム横にトイレがあり立ち寄る。堤体を渡るとクルマが多数駐車している。後で判明したが、これらの車はすべて登山者のものだった。登山口の階段を登ると急な坂道となるが、わずか10分ほどの上りで稜線に出る。道標の「牛内ダム」の文字が悪戯され「牛肉ダム」となっていて笑う。稜線の道はアップ〜フラットの繰り返しだ。登るにつれガスが濃くなる。気温はさほどでもないが湿度が非常に高く、汗びっしょりになる。登山道は背の低い灌木の中を行くので、晴れていても眺望は望めない感じだ。
頂上までは二十七丁の距離で、古い「丁目」石碑が立っている。道標は完備され、いろいろな解説看板も設置されている。これらに気を紛らわせながら坂道を我慢し、1145電波塔着。ここからは舗装道路となりすぐに頂上に到達した(1148)。わずか一時間二十分の上りだったが汗で全身ズブ濡れである。
頂上部は平坦な広場で周囲に樹木はないが、ガスが濃く全く何も見えない。仕方ないので昼食ラーメンをすする。しばらく休憩し下山しようとした時に地元の登山者が登って来て、挨拶すると「ここからは大鳴門橋が見えるのだが…」と言う。視界は30mも利かず非常に残念である。このところの天候不順は、日本列島に停滞している前線に向って南からの湿った空気が流れ込み大雨を降らせているのだが、その湿った空気が最初にぶつかるのが淡路島南部の諭鶴羽山地というわけだ。わずか標高608mでも海面よりは5℃近く気温が低下するので、飽和した空気がガスとなって頂上付近を覆っているのである。待っていても天気の回復は望めないのですぐに下山にかかる。
今回はピストンルートなので、来た道をトントン下り50分ほどで諭鶴羽ダムに降り立った。クルマに戻り、汗だくの衣類を着替えていると急に大雨が降り出し、間一髪で車内に避難できた。
本コースのおすすめ度=3
登山道は明瞭で危険度は低い。登山者は多かったが(出会った人数は19名+犬2匹)、夏場は虫〜吸血タイプ〜が多くお薦めできない。筆者も数カ所喰われてしまった。なお諭鶴羽山には一等三角点が埋設されており、淡路島にある三カ所の内の一つである。