2014年7月12日 八経ヶ岳
はっきょうがたけ 1915m
修験者の聖地である大峰山脈は奈良県天川村が中心地であるが、山深いその地までの道のりは遠い。今回は近畿最高峰である八経ヶ岳を目指して聖地の一部を歩いてきた。
高槻を5時発、近畿道・南阪奈道路を経由して御所市を通り吉野から国道309号線で天川村に向かう。道はだんだん細くなり、国道ではありながら乗用車のすれ違いもできないほどの狭さだ。こんな道を10Km走り登山口の行者還トンネル西口には730到着。ここには登山者向けの有料駐車場があるが、何と第一、第二駐車場は既に満車。筆者は第三駐車場の最後に乗り入れることができた。係員に1000円支払い有料トイレを使い(100円)、743歩き始めた。
沢沿いの道はすぐに尾根末端に取り付く。支稜はかなりの急勾配だが調子良く高度を上げて行く。先行者をどんどん追い抜き、834奥駈出会いに登りついた。ここからは大峰奥駈道の主稜線で、ブナの繁る気持ち良い尾根道となる。弥山まで二時間との標識あり。856弁天の森、928聖宝の宿を通過。ここから再び急登が始まる。急斜面につけられた登山道はジグザグコースで、何度も折り返して行く。汗が吹き出るが気温は低く、風もあるので心地よい。しばらく登って行くと、登山道は木階段となる。これを我慢し1012山小屋のある弥山頂上の一角に到着。山頂は少し先にあり、祠が祀られている。付近は立ち枯れて白骨化した木々に囲まれている。
弥山小屋に戻り、八経ヶ岳方面に進む。鞍部まで急降下する。ここにはオオヤマレンゲの群生地があり、今がちょうど開花時期。登山者が多いのはそのためもあると思われる。花は5cm位の丸く白いもので、下向きにひっそりと咲いている。鞍部から登り返し1104八経ヶ岳着、標高1914.9mである。眺望素晴らしく360度すべて山しか見えない。
弥山まで戻り昼食としたが小屋周辺は登山者だらけで、足の踏み場もない?くらいだ。ベンチの一角でラーメンを作成する。食事の後、「国見八方睨」という場所から下界を見下ろす。素晴らしい眺望だ。下山は来た道をそのまま戻り1452駐車場帰着。帰途、洞川温泉で汗を流した。
本コースのおすすめ度=5
ルート上に危険箇所はない。奈良県の奥地にも関わらず登山者は非常に多いので渋滞にも注意が必要である。人気の山のせいか、初心者と思われる人々もたくさん見かけた。できれば休日を避けて、もう一度登ってみたい山である。
なお、修験の核心部である大峯山(山上ヶ岳)は現在でも国内唯一の女人禁制の山である。