古光山 (こごやま;952.7m) |
奈良県曽爾村(そにむら)には奇怪な山容の岩山が数多く存在する。その中で、古光山は山道が急峻なことで有名で、色々な人の山行記録を検索すると一様に「激登り」「激下り」で苦労したと、「激」だらけである。また、クルマ使用で周回ルートを設定しにくいという理由もあってこの山は後回しにしてきた。しかし東側の舗装道路を利用すれば周回コースをつくれることを見出したので、思い切って「激」に挑戦することとした。
高槻から曽爾村までは110kmほどの距離で2時間以上を要する。先週、府庁山に行く時に近畿道を走ったので、今回は第二京阪道路〜京奈和道路を使って奈良に出て、天理から西名阪道に乗った。針ICからは国道369号線を走り9時前に登山口近くに到着。適当な空地が無かったので、路肩駐車し904歩き出す。
登山口は大峠にあり、古光山山頂まで1.2kmの標識に導かれ山に入る。すぐに急な登りとなり、早速ロープ場が現れる。全く準備運動ができていない状態なので息が上がる。少し傾斜が緩むが、ホッとする間もなく次のロープ場が。高度はドンドン上がり、振り向くと雪をかぶった三峰山(みうねやま)が遠望できる。次第に岩場も出て来るが、ロープが二重三重に設置されているので、手足総動員でエイっとずり上がる。943古光山第5峰(南峰)に到着。この山は五つのピークの集合体である。
この先は岩場が多くなり、ロープにすがって進む。古光山最高地点の第1峰には1003到着。眺望の利かない山頂で一息入れる。実は本ルートのハイライトはここからで、古光山からフカタワまでの「激下り」と、続く後古光山までの「激登り」が待っている。押し寄せる緊張感に、休憩もそこそこに出発する。最初からロープ頼りに急斜面を下って行くが、本当の激下りは鞍部直前にあった。それは崖のような傾斜で、設置されたロープも垂直にぶら下がっている(ように見える)。慎重に足を運ぶが、地面そのものが崩落している箇所も多く、ロープが無ければ下ることができない感じである。冷や汗にまみれ、1033フカタワに降り立つ。
ここからの登り返しも急ではあるが、下りに比べれば危険は小さい。ゆっくりと登り1053後古光山に着く。ここで昼食休憩を計画していたが、冷たい風が吹き付けてきたので、おにぎり一個を補給し下山にかかる。長い階段を下り長尾峠には1131着。あとは舗装道路を30分ほどテクテク歩き1205駐車場所に戻ることができた。クルマの陰でラーメン昼食をとり、名張へ。今回は名張に宿泊し、翌日も付近の山を歩く予定である。
本コースのお奨め度=3
急峻なルートにビビっていたのだが、歩いてみれば何とかなる。今回コース、または逆コースでも危険度は小さくない。また一定の体力も求められる。出会った登山者はゼロ。