| 燕岳 (つばくろだけ;2763m) |
いつもの高校の同級生と二泊三日で冬の北アルプス、燕岳に登ってきた。厳冬期のため、ピッケルやスノーポンなど万全装備で臨んだが最高のコンディションに恵まれ、素晴らしい山行となった。
【一日目】
初日は中房温泉までの行程。自宅から五本の電車を乗り継いで穂高駅に降りる。途中、新宿から松本までのスーパーあずさ号は就役して二週間の新型車両E353系であった(ラッキー)。
穂高駅の待合室で昼食を食べタクシーで宮城ゲートへ移動。冬季はこのゲートから中房温泉までの林道は車両通行止めで、12kmの距離を歩かねばならない。
林道は12kmで約600m高度を上げる。途中、キツイ坂もあり単調な道歩きはかなり疲れる。3時間50分で中房温泉着。宿の実態は温泉旅館でなく、温泉付きの山小屋だ。四人で八畳ほどの部屋を与えられる。室温は2℃、石油ファンヒーターを入れて暖まる。
冷え切った体を温泉で癒し、ビール、ワイン、日本酒で宴会してから夕食。その後は7時過ぎに速攻就寝。
【二日目】
6時からの朝食を摂り、7時過ぎに出発。20人程の団体を追い越し山道に入る。のっけからの急登だ。12本爪アイゼンは締まった雪に良く効く。ルートには少しの下りもなく、登り一方だ。傾斜のキツイ箇所が多くスピードが上がらない。第三ベンチ、富士見ベンチ、合戦小屋を通過すると森林限界を超えて稜線に出る。やがて燕山荘(えんざんそう)が見えてくるが、相変わらず登りがキツイ。
燕山荘直下の急登を必死にこなし、1148燕山荘着(登り4時間40分)。体力的にはヘロヘロである。山小屋に入り、まずは昼食。小屋で出してもらった豚汁と、昨日のオニギリの残りを食す。その後、燕岳まで往復した。燕山頂からは360度の眺望で、富士山、八ヶ岳、南アルプス、北アルプスなどすべて見回せるほどの好天だ。
山荘に戻ってもまだ二時過ぎで、4時半まで宴会をし、5時半から夕食。小屋では登山客の思い思いの書初めが掲示されており面白い。
【三日目】
6時からの朝食を摂り715燕山荘を出発する。気温は-15℃だ。すぐの急降下が恐ろしいが、アイゼンがしっかり雪面に食い込むので案外楽に降りられる。天気は下り坂で稜線上には強風が吹き付け、地吹雪状態である。先行するパーティが渋滞すると、こちらは突風を避けるために低姿勢をとる必要があるほど。小さな氷が顔に当たって痛い。我慢してどんどん下り、803合戦小屋に到着。小休憩で一息入れる。ここからは樹林帯の下りとなり、風は弱まるが相変わらずの急坂が続く。第三ベンチ、富士見ベンチと順調に通過し、第一ベンチには915至る。ここから中房温泉までは1kmの距離で一安心である。中房温泉には10時に到着(下り2時間45分)。
ここでアイゼンなど脱着し再び12kmの林道歩きだ。黙々と淡々と林道を行く。ほとんどは下り坂なので歩きやすいが、途中の信濃坂の登りが堪える。初めは雪だったが、次第に雪交じり雨、雨へと変わる。這々の体で宮城ゲートに1320着。タクシーにて「しゃくなげの湯」へ。汗を流し打ち上げで盛り上がる。ゆっくり過ごし、再びタクシーを呼ぶと先と同じ運転手が来た。しかも、手袋を忘れなかったか?と言われ、気付けば筆者のものであった。厚くお礼を申し述べ、穂高駅へ。松本駅にてメンバーと別れ、筆者は名古屋経由で高槻へ戻った(2300着)。
本コースのお奨め度=4
しっかりとした装備と一定の経験が必要。今回二日目は絶好の天気であったが、三日目の下山時は稜線での突風に恐怖を覚えた。冬山では激しく変化する気象条件に備えなければならない。
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