低山徘徊の記録



M2017 updated 2017-12-23

前週の南アルプス縦走による筋肉痛が少し残る中、予定の無い土日を迎えた。天気も良いので低山徘徊にはもってこいの状況だ。普段は遠くて敬遠していた和歌山県南部へ出かけ、土曜日に登山して現地泊、日曜も別の山を歩く計画で出掛けたのだが……

 高槻から田辺まで阪和道を2時間ほど走る。南紀田辺ICで降りて、熊野古道中辺路の道(国道311号線)を行く。途中から南へそれて国道371号線を合川ダムで分れ山中を走る。その道路の終点に広大な駐車場があり、百間山渓谷の入口だ。駐車場には真新しいトイレ、休憩所が設けられている(1025着)。仕度をして1034出発した。

 駐車場から道標に従い5分程で百間山渓谷の入口に着く。すぐに「梅太郎渕」という滝が現れる。この渓谷は大小30あまりの滝があると言う所で、以前はかなり整備された観光スポットであったことが窺われる。道標や滝の説明板がしっかり設置されている。しかし最近は歩く人も少ないらしく、遊歩道は苔むしており沢沿いには流木が放置され、歩きにくい。また遊歩道もあちこちで崩壊しており、そのような場所ではエスケープルートがピンクテープで示されているような状態である。

 渓谷に入ると涼しい風を感じたが、奥へ進むにつれ汗が噴き出してくる。ルートは沢を左右に徒渉したり吊橋で渡ったりする。巨岩に鎖が設置された徒渉地点は、その下に増水した沢が流れており、鎖にぶら下がるような体勢で無理やり渡るような難所だ(普通の観光客には通行不可能だ)。遊歩道及び歩道と思しき踏み跡を辿り1116東屋に到着。設置されたテーブル椅子はキチンと掃除され、一応管理されている趣ではある。

 地蔵滝の先で道に迷ってしまい、方向違いの斜面を徘徊し1時間ほどロス。元に戻って一般ルートの終点に1233到着した。ここまで2時間を要し汗だくである(ロスタイム含む)。更に奥へ進むこと1時間、1338ようやく百間山への登山口に着く。沢から離れ右岸の急坂に取り付くが、等高線を垂直に横切るようなルートで息が上がる。この頃になると疲れが極限に達し、5分歩いて一休み、といった体たらくだ。ヘトヘトになって1420百間山に登頂。昼食休憩とした。

 本来は沢の登山口から別ルートで下山する予定であったが、道標に「来た道を帰れ」とあったので、素直に従った(荒れた沢の状況、体力消耗を考えると他の選択肢は無かったというのが本音だ)。帰路は途中から沢を離れるトラバース道ができており、1630駐車場に帰着した。その後、御坊へ移動し1820ホテルにチェックイン。翌日も山行のつもりでホテル泊としたのだが、本日の疲労甚だしく予定変更。ホテルでゆっくり休養し翌山行は断念することとした。宿泊した目的が無くなってしまったのだが、高槻へ直帰するよりも楽ができた点は良かった。


お奨め度=1
百間山渓谷は荒れておりルートも分かりにくい。百間山も眺望無く、全くお奨めできない。駐車場のトイレ新設や東屋の清掃など、一応管理されている様子は窺えるが水害の影響による沢の荒廃状況の改善は困難なようである。出会った登山者は4名でいずれも渓谷歩きだけだったようだ。


2017-No.33(2017.08.19)
和歌山県田辺市
総歩行距離=14.63Km
累積標高差;+1140m


GPS軌跡の取得
前回の南アルプス山行時に同行のO氏より教えていただいたスマホアプリの「FieldAccess2」(840円)を早速インストールして試した。これはiPhoneのGPS受信機能を使い、予めダウンロードしておいた国土地理院地図に歩行軌跡をプロットできるものである。データはGPX形式やKML形式で出力できるので、KashmirやGoogleEarthと連携できる。筆者は10年程前からGarminのGPS受信機を利用しているが、このアプリではそれ以上の精度で同じことができる。今後はGarminが不要になるという事実と、スマホ及びアプリの進化に感慨を覚えた次第である。


駐車場は広大(無料)、新築されたトイレ兼休憩舎が併設されている。山中にトイレは無い。


今回はコンビニ(FM)の「ざるそば」。冷媒とともに携行した。疲労困憊の山頂にて食したが、味も分からぬほど疲れていたので、ただ口に入れただけ、という風である。汁の塩分が濃過ぎる印象だったが、冷たかった点のみが救われた。


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