前回に続き、奈良県の山に登ってきた。午後から下り坂の天気予報だったので、速攻で下山する予定で出かけた。なお、三郎ヶ岳は室生火山帯に属する山で、低山ながら眺望が良い山として知られている。
高槻を5時過ぎに出発、近畿自動車道から西名阪道に入り、針インターで降りる。このルートは、曽爾村方面へ向う際に何度か走った通い慣れた道である。高井の集落で国道369号線を離れ仏隆寺を目指す。その駐車場に658着、ようやく明るくなり始めた時刻である。仕度をして718出発、道路にはうっすらと雪が積もっている。
駐車場から右上に上る舗装路を行くと広船寺を通り、上俵の集落に入る。ここから登山口へ行く道が良く分からない。ガイドブックを読みながら進むも、交差する道路のどこを曲がるのか判然としない。通り過ぎたような気もして、集落内の坂道を行ったり来たりして疲れる。道を尋ねようにも人影は全くない。何とか道標を見つけて一安心(集落内の道を一直線に上がって行けば良かったのであった)。林道を進み、ログハウス前を通過すると登山口の小峠に到着(754)。登山道は、林道を二回横切って登って行く。だんだんと傾斜がキツくなり、足下の雪を踏みしめながら慎重に登る。鎖の設置された急登をこなし、826高城岳(たかぎだけ)到着。頂上部には祠と東屋がある。小休憩してチェーンスパイク(軽アイゼン)を装着。
ここまでは踏み跡がたくさんあったのだが、高城岳から三郎ヶ岳に向う道に踏み込むと、完全にノートレースとなった。先程までたくさん見かけた足跡は高城岳ピストン登山者のものだったようだ(恐らく昨日のもの)。さて、トレースは無くなったがルートは明瞭で、木に巻き付けられたテープを確認しながら進む。小さなピークを二つ三つ越えてロープの張られた急坂を登ると三郎ヶ岳頂上に出た(914)。眺望は前評判通りで、大和の山から大台ケ原まで見渡せる。どら焼きとみかんを補給し928出発、すぐに激下りが始まる。雪の下は枯葉、その下は泥の地面で、登山靴を着地させてもどのように滑るのか予測不能である。設置された鎖を握って、ゆっくりと下降する。標高差150mくらいを一気に下ると「石仏」の案内板があり、見上げると磨崖仏に面会することができた。かなり高い位置の岩をくりぬいて彫られた仏像に驚く。
その後は谷筋を緩やかに下り、959伊勢本街道(舗装された林道)に出る。この道を諸木野方面に下る。途中の愛宕神社に参拝し集落に至ると、朝の登山口の小峠まで再び登り返す。その後は今朝の道を引き返し、1057駐車場に帰着した。クルマの傍らで昼食ラーメンを作成、13時に高槻へ戻ることができた。
お奨め度=2。三郎ヶ岳の登降は意外と急である。積雪期はアイゼン必携で慎重な行動が必要だ。山頂からの見晴らしは良いので晩秋〜初冬の登山がお奨めと思われる。出会った登山者はゼロ。