竜ヶ岳は本年9月3日に麓の駐車場まで出かけたが、雨のために断念した経緯がある。その時は転戦して己高山を登ってきたが、今回はそのリベンジ登山である。快晴のコンディションで山頂からは素晴らしい眺望が得られたが、中道の下山は激下りの連続で冷や汗をどっとかかされた。
高槻を530発、宇賀渓の駐車場には710到着、すでに10台以上のクルマがとまっている。出発準備中の登山者らも多く、この山の人気が窺える。準備をして720出発、しばらくは舗装された林道を行く。742遠足尾根入口から山に入る。非常に目立つ赤と黄色のテープが木に巻き付けられており見落とすことはない。竜ヶ岳への登路は数コースあり、どれも整備されているようだ。急斜面をジグザグ道で高度を上げて、837稜線に登り着く。東側の伊勢湾が朝日に輝いている。
冬枯れですっかり葉を落とした樹林の尾根道を進む。尾根上の樹木は次第に少なくなり、やがて笹原に変わる。見晴らしが利き、右側には藤原岳の石灰石採石場、左側には目指す竜ヶ岳が良く見えている。先行する登山者に追いついたり抜かされたりしながら快適な笹原を行く。地面は霜が溶けてぬかるんでいる。登り坂ではヌルヌルと滑るので歩きにくい。銚子岳への分岐を分けると最後の登りで1010竜ヶ岳山頂着。大勢の人が休憩している。なだらかな頂上部は広い草原状となっており、その一角で昼食休憩とした。
山頂からは遠く雪化粧した白山や乗鞍岳、御岳山が見える。筆者が休憩していると駐車場で見かけたオバサン団体が到着し、所構わず座り込み弁当を使う。騒々しくなってきたので、当方はそそくさと撤収して1103下山開始。登山道脇に座り込むオバサン連中をかき分けるように中道を下り始める。このコースは「大ガレ」上部を回り込んで崩落した斜面の脇を一気に沢まで下るものだが、激下りの連続である。下を見下ろすとまるで崖を降りるような感覚で、立ち木に掴まり、その根をステップとしながら慎重に下る。冷や汗をタップリとかいて沢に下り着くが、今度は連続する堰堤越えの試練だ。
ルートはすべて左岸を通過するが、堰堤を越えると10m以上の落差を降りるため、ここもミニ激下りとなる。支尾根を越える箇所あり、斜面に固定されたロープ頼りに降りる箇所あり、堰堤に埋め込まれた鉄ハシゴを降りる箇所ありで緊張の連続だ。特に二カ所に鉄ハシゴは高さ10mはあり、少し怖い。確実な三点支持でゆっくりと下る。その後は長い山腹の道をダラダラと下り1400駐車場に帰着。ヤレヤレである。
本コースのおすすめ度=4
天候に恵まれれば山頂からの展望は素晴らしい。360度遮るものはない。機会があれば別ルートで再度登ってみたいと思わせる山である。今回山行で鈴鹿セブンマウンテンの内、藤原岳、釈迦ヶ岳、御在所岳、入道ヶ岳、竜ヶ岳の五山を制した。残るは雨乞岳、鎌ヶ岳の二山である。