冴えない天候との予報だったため、近間の低山を歩いてきた。地蔵山は一等三角点を有する立派な山で、愛宕山の北に位置する。しかし愛宕山は人気の山であるのに対し、地蔵山は極めて地味な存在である。周回コースを設定しにくく、クルマ利用登山は後回しにしてきたが、今回はピストン行程にて速攻登山をしてきた。
登山口の京都市右京区越畑は亀岡市の北にある。筆者の住む高槻からは北摂の山を超えて亀岡へ出るのが近道だ。620高槻を出発し735越畑集落に到着した。駐車場を探すも適当な場所がないので、仕方なく路肩のスペースにクルマを寄せる。仕度をして745出発。
山村の集落は車一台分の幅しかない狭い舗装路が家々をつないでいる。その中を指導標に従って登って行き、獣除け柵を通過して山道に入る。道はだんだんと狭くなり、いつの間にか普通の登山道になった。816アッサリと芦見峠に登り着く。この峠を直進すると京北の町へ行くことができるが、地蔵山へは右折して尾根道を進む。
緩やかな登り坂を歩いて行くと、杉林の中に小屋の残骸が朽ちている。ガイドブックによれば、かつて「越畑スキー場」なるものがあったとのこと。地形を見れば緩斜面のゲレンデが想像できるようだ。しかしこんな山奥で不便な場所にスキー場を開設した動機が全く理解できない。聞いたことも無い「mission cola」という錆びた看板が面白い。他にもストーブの部品などが散乱している。
登り坂はだんだんと急になり、踏み跡も薄くなるが、テープ頼りに急坂を我慢して登る。蒸し暑くて汗だくだ。平坦な場所に出ると金網の柵があり、その陰にお地蔵様が佇んでいる。西向宝庫地蔵尊と言うそうで、これが地蔵山の謂れか?と思われる。ここから地蔵山山頂までは3分で到着(914)。山頂は広く一等三角点の脇にはうずたかく石が積まれている。山頂標には「947.57m」とあるが、積まれた石の高さは1mはあるので標高の修正が必要だ。山頂にて早いラーメン昼食休憩をとり(朝ラーの部類か?)、来た道を戻った。
本コースのおすすめ度=2
雨上がりのためか、薄暗くて湿った陰気な山道が続く。歩く人は多くない感じだが、その分静かな雰囲気を楽しむことができる。山頂までは誰にも会わなかったが、下山中に意外にも11名の人とすれ違った。