今回は南九州への遠征である。指宿の知人と砂蒸し温泉とイモ焼酎を堪能し、鹿児島県と宮崎県の山を徘徊するという趣向である。最初は日本百名山(No.99)開聞岳を目指した。
前日の夕刻に指宿に入り、宴会を早めに切り上げて就寝。ホテルの朝食は7時からのため、バイキング朝食を諦めてホテルを6時過ぎに出立し登山口の「かいもん山麓ふれあい公園」には645着。ここはキャンプ場やバンガロー、プールなどがある立派な公園だ。支度をして655歩き出す。公園内を通り過ぎ、705二合目登山口から山に入る(頂上まで3.5Kmとの表示)。登山道は深くえぐれた箇所や高い段差、岩がゴロゴロ折り重なった地帯など歩きにくい。樹林の中を黙々と歩く。
724三合目を通過、739四合目を過ぎると大人数のパーティーに追いついてしまう。聞くと23名とのことで、当方速度を上げて追い越させてもらう。が、やや無理をしたためかバテバテ状態になり途端にペースダウン。752五合目に到着。展望デッキが 設置されているが、靄っていてあまり眺望が利かない。812六合目にて小休止し、meiji「即攻ゼリー」を補給しゆっくりと登る。気温が高くなり、汗が吹き出して全身ずぶ濡れ状態である。バンダナを巻いた頭からも汗がボタボタと滴り落ちる。
830七合目、この辺りから樹林帯を抜けて灌木地帯となる(しかし周囲は見えない)。大岩の積み重なっている場所やハシゴ、ロープ場などが連続し、気が抜けない。開聞岳の登山ルートは、等高線を斜めに横切って高度を上げるようにつけられている。そして何故か折り返しが一箇所も無いため、山を時計回りにグルリと一周する感じである。登っていると、太陽の向きが段々と変わって来て山を回っていることを実感する。
907九合目、「あと0.4Km」との表示がある。長いハシゴを登ると山頂まで52mとの中途半端な道標が現れ、岩を乗り越えて933山頂に立つ。山頂部はなだらかに広く、北西〜北側が開けている。正面には池田湖、左に東シナ海が望め、実に雄大な景色である。しかし頂上に木陰はなく、日射しが苦しい。眺望を楽しみ、950下山開始。
下山は楽勝と思いきや登山道は案外傾斜がキツく、石車に乗って足が流れて滑る。下りでも尋常でない汗を絞り、1155二合目登山口に下りる。1208駐車場に戻り、近くの開聞レジャーセンターにて入浴した。茶色く濁った湯は塩辛く、本物の温泉である(入浴料380円は安い)。水やコーラをがぶ飲みして生き返り、翌日の山行のためえびの高原まで移動した。
本コースのおすすめ度=3
百名山ではあるが、極めて単調な登りはつまらない。ルートはほとんど樹林帯の中で、途中で展望の得られるのは数カ所のみである。最後の山頂からの眺望のみが楽しみであるが、360度は見渡せない。出会った登山者は非常に多く、80人以上。