一日休暇を取得し九州へ遠征。最近は各地の火山が動いており、さらに直前に台風が発生し天候悪化も心配されたが決行、霧と強風の「くじゅう連山」を歩いてきた。
高槻を17時出発、山陽道を一路527km西進し下関に24時着、ホテルにチェックイン。ほぼ仮眠のみで翌日は530チェックアウトし九州へ入る。815九重登山口の広大な駐車場に到着、何台ものキャンピングカーが駐車しておりシニアの方々がウロウロしている。当方は支度を整えてバス停へ急ぎ、840始発バスに乗車。バスは午前中二本しかなく、これを逃すと大きな行程変更を余儀なくされるため、間に合って一安心である。
バスはわずか10分の乗車で牧の戸峠まで標高差300mを駆け上がるが、登るにつれてガスが濃くなる。905登山開始、沓掛山手前の展望台までは舗装された遊歩道だが斜度が強くて息が上がる。歩き出して25分で沓掛山に至るが、完全にガスの中で周囲の眺望は360度真っ白である。
なだらかな道を進むと星生山(ほっしょうさん)への分岐に着く。時間に余裕があるので予定のルートを変更し星生山を経由することにした。かなり急な坂を登って行くが、だんだんと風が強くなり、強風〜暴風状態だ。山頂では体が風にあおられて真っ直ぐに立っていられない。星生山からの下りルートは狭い岩稜が続くのでストックをしまい、両手で三点支持だ。1134メインルートに戻る。強風と濃霧の続く中、1140「久住分れ」に着く。トイレと避難小屋があり、多くの人が休んでいる。100円トイレを利用し、そのまま久住山へ向かう。1787mの山頂を踏んで、次は中岳へ。途中の「御池」は霧に包まれて神秘的な雰囲気である。1313九州本土最高峰の中岳(1791m)に立つが、暴風が連続して吹き付けて来て、まるで風洞実験室にいるかのようである(体験したことはないが…)。しかも気温15℃程度で寒い。早々に下山にかかり、御ノ小屋にてラーメン昼食とした。
その後、久住分れまで戻り北千里浜へ下る。つまりカルデラの火口部に降りて行く訳で、周囲の山々が荒々しい姿を見せている。岩は崩れ放題、樹木は無く下草が生えている中を進む。登山道は黄色のペンキで丸印にて示されているが、その丸黄色がやたらに多い。半分でも絶対に道を失わないと思われるのだが、積雪期には埋もれてしまうのだろうか?火口原を更に一段下り法華院温泉山荘に到着、1549チェックインした。
この山小屋は200人以上収容できる規模だが、今夜の宿泊客はわずか11名。温泉は熱くもなく気持ち良いが石鹸使用不可で、なんとなくサッパリしない。前夜の睡眠不足もあって布団に入るとすぐに爆睡…Zzz
翌日の朝食は、山小屋にしては遅めの7時開始。昼食弁当を受け取り745出発する。まずはラムサール条約湿地の「坊がツル」を通る。これはカルデラの内側に形成された高層湿原である。下山のためには陥没した地形から一旦登り返さなければならない。雨ヶ池を越えて一気に長者原へ下る。この間、対向する登山者と多くすれ違う(つまりこれから山に入る人達だ)。1025駐車場に降り立つ。昨日と同様、キャンピングカーのオッサン等がタムロしているが、その様子は何となく浮浪者の集りのようで見苦しい。将来、そのようなオッサンにならぬよう気を付けようと心に刻んだのであった。
本コースのお奨め度5
天候が良く、景色が望めれば素晴らしいに違いない。特に6月のミヤマキリシマの時期は全山ピンク色に染まり、超人気だという。法華院温泉山荘も秀。
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