宇治田原町にある鷲峰山は修験道場として有名である。その行場は山頂近くの金胎寺裏から始まり、沢まで下ってから岩場を登り返すというコースだ。今年二月頃から登るチャンスを窺っていたが、雪や雨など岩場登りに適さない天候が続いたため、先延ばしとなっていた。今回は梅雨の晴れ間を利用して挑戦してきた。
高槻から登山口までは一時間半程の距離である。林道を詰めて金胎寺近傍の路肩に駐車、824出発する。未舗装道路を7分歩いて金胎寺に到着。社務所には行場への入山料金を入れる箱が置いてある(300円投入)。標識に従って左手から社務所を回り込む。844「迎へ行者」との看板のある石像にお参りし緩やかな山道を下って行くと「行場の辻」。行場はここから始まり、一周してこの場所に戻るコースである。順路に従い左の道をとる。
最初は沢まで下るルートで、薄暗く湿った急坂を降りて行く。濡れ落ち葉や岩の上はスリップしそうで怖い。木の根、岩角、クサリに掴まりながら慎重に下る。赤ペンキの目印が多数あるので迷う心配はない。沢まで降りると再び岩を登らされ「胎内潜」だ。かなり狭い岩の間をくぐる。リュックサックが挟まりそうになるが何とか通過。緊張の脂汗でびしょ濡れである。
沢沿いに下り千手の滝、五光の滝を通過すると行場の後半で登りとなる。岩場の連続だがルートは赤ペンキ矢印で示されている。護摩壇、鐘掛と表示された岩場を過ぎ「小鐘掛」に出る。ここは空中にせり出した岩を正面から越えなければならない。岩の窪みには「右足」とペンキ描きされており、その通りに登ると次はペンキ印に従って左足を岩の上へ。三点支持でようやく体を引き上げ、何とか岩の上に出る。息が上がり疲労困憊なのだが必死である。岩場登りは更に続き「蟻の戸渡り」を通過すると、元の「行場の辻」に戻ることができた。
安心すると同時にバテバテ及び腹ペコ状態であることに気付き、金胎寺で小休憩。ここからは10分ほどで鷲峰山頂に到着し、ラーメン休憩とした。
本コースのお奨め度2
中級以上のコースである(初心者には奨められない。行場は恐ろしい)。主な岩場には巻き道も用意されているが、それでも簡単ではない。下りも登りも特段の慎重さが求められる。出会った登山者は4名(行場にて1名、鷲峰山で3名)。
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