2013年7月13日 鷹ノ巣山
たかのすやま(264m)
猛暑が続く中、播磨アルプスに出かけた。ここは高御位山(304m)を最高峰とする低山だが山稜全体が岩山で展望が良い。筆者は以前、この山域を晩秋に歩いたことがあり軽い気持ちで出かけたのだが……
高槻から新快速電車に乗り加古川で普通列車に乗り換え、846曽根駅着。GPSの電源を入れて歩き始める。国道2号線を横切り住宅地に入るとすぐに豆崎登山口だ。この入口は誠に分かりづらく事前情報がなければ見いだすことが難しい。民家の裏山に入り込むとすぐに露出した岩を登らされる。傾斜は急だが表面状態は粗く靴底が滑ることはない。一気に数十メートル高度を上げて振り返ると山陽線や新幹線が見える。経塚山古墳の脇を通りさらに岩を登って行く。小さなアップダウンを越えて急な道をしばらく峠まで下る。ここで鹿島神社からの登路と合流する。尾根を直進すると古い展望台があり小休憩。この段階で全身から汗が噴出。太陽が照りつけ気温が高い。ハイドレーションシステムでしばしば給水するが、どんどん汗となってしまう感じである。
展望台からは巨大な一枚岩(百間岩)を登る。上からは強い日射しが、下からは陽に焼かれた岩の輻射熱で「両面焼き」状態である。岩はしっかりしているが気が抜けない。ペンキで記された○印を辿って登り切る。この辺りで体調の異変を感じた。息を整えても頭がぼぉっとした感じで指先が僅かにしびれている。岩尾根には樹木が少なく日陰がないので太陽は容赦なく照りつけて来る。しばらく進んで灌木を見つけ、その下で大休憩をとった。おにぎり一個を補給し30分ほど休むとやや復調したので前進、鷹ノ巣山を過ぎ、東峰と呼ばれる場所にたどりく。体調異変は軽度の熱中症と思われ食欲もない。
目的地である高御位山までは一時間ほどの行程であるが、歩く意欲が沸かない。さらに午後からは雷雨も予報されており、逃げ場の無い尾根道から早く降りた方が良いと考え、無茶せず下山することにした。岩の折り重なったルートを慎重に下り、馬の背を通過すると直進する尾根道と分かれて谷側へ降りるルートを選択、岩の斜面をゆっくり下降し林道に降り着いた。
林道を10分ほど歩き鹿島神社駐車場に到着。幸運にも姫路駅行きのバスが止まっており、数分で発車した(これを逃すと二時間待ちであった)。バスの中で汗だくの衣類を着替え、ようやく生き返った。
今回は「軽度熱中症」(と思われる)状態となってしまったが、真夏の低山の怖さ?を改めて思い知ったと同時に世間で騒いでいる熱中症を知ることができ、良い経験となった。高御位山には初冬にでもリベンジしなければならない。待ってろよ、たかみくらやま!