2013年3月3日 剣尾山
けんびさん(783m)
大阪へ転居して二度目の山行である。大阪府にはあまり高い山はなく、特に筆者在住の北摂地域は低山ばかりである。それらの中で能勢地域には妙見山をはじめハイキングコースがいくつかあり、今回の剣尾山もその一つ。前日は粉雪が舞っていたので山では積雪を心配したが頂上部で3〜4cm程度の雪で快適に歩くことができた。
能勢の郷駐車場にて筆者が支度をしていると、後からやってきた騒がしいおばちゃん率いる三名の登山者が出発して行った。830準備を整え歩き出そうとするも登山口が良く分からない。そこらをウロウロしても何の標識も見当たらないので駐車場管理人に尋ねてルートを教えてもらう。剣尾山へのルートは駐車場のある場所とは別の尾根につけられており、一旦下って迂回してからその尾根に取り付くのであった。10分ほどロスして歩き出す。この近辺には指導票があまり設置されておらず、ようやく「おおさか環状自然歩道」なる看板を見つける。これに従って舗装道路を登って行くと左手に能勢温泉キャンプ場が現れる。固定設置されたテントが多数張られていて大規模な施設だ。更に進むと分岐点があり右に折れる。この場所には「右 是より行者道」の石柱がある。最初から木段道で高度を上げて行く。やがて「毛抜岩 毛抜塔」という石碑を見送るとすぐに巨岩が頭上に現れる(大日岩)。この辺りから岩の間をすり抜けるように進む。さらに大きな岩の前にお堂があり、その上を登ると行者山に着く(921)。ここで一服。尾根道にはうっすらと雪が積もっているが風がなく、青空で気持ちよい。先行者の足跡もたくさん残っているので安心して歩ける。しばらく登ると六地蔵に出る(1005)。六体のお地蔵様に掛けられた赤いよだれかけが可愛らししい。平坦な道を過ぎるとすぐに最後の登りで剣尾山頂上に着く(1015)。頂上直下で先に出発した三人組を追い越す。おばちゃんの声がやけに大きい、
頂上にて三人組にカメラのシャッターを押してもらい言葉を交わすと、おばちゃんがチョコレートを一粒くれた(さすが大阪のおばちゃんである)。おばちゃん曰く「このチョコは(呼吸するチョコ)というものやで。何が呼吸するのか知らんけど、ネットで調べてや〜」と。筆者はチョコレートの専門家を自称しているものの「呼吸するチョコ」など聞いたこともなかったが、「ありがとう」とありがたく頂戴した。
山頂は広く巨岩がゴロゴロしている。その岩の上に上ってみると眺望はなかなかよろしい。昼食には早いので三人組に挨拶して先に行く。積雪5cmほどの道を下って登り返すと三角点のある横尾山(785m)に着いた(1057)。山頂は素っ気なくベンチ一つないので座ることもできない。ここからは下るのみなので、昼食は後回しとして先を急ぐ。どんどん下り送電鉄塔を過ぎると能勢の郷の一部である21世紀の森に入り込む。ところが掲出されている地図は省略が多く分かりにくい。地形と方角を読んで下山ルートを決めて歩く。その結果、迷うこと無く駐車場前に下山できた(1200)。今回は小休憩のみで歩き続けたが、特に疲労もなく快適な山行であった(昼食は帰宅するまでのお預けとなった)。
帰宅してから調べると、なるほど呼吸チョコという商品があるのでビックリ。どうも有名なものらしいが、知らなかったのは筆者だけか!?この商品は大阪のマルシゲという会社が製造しているものだった。商品名は「呼吸チョコ北新地ティラミスチョコレート」という意味不明なものでとても怪しい。しかし同社HPによると大阪のご当地チョコとのことで人気らしい?「作りたての風味が息づくチョコ」とあるが…その割にはヒネリ包装品が大袋にガサッと入っている品物。作りたての風味を保持できる設計にはなっていない。
マルシゲHPを見たい方はこちら
ともあれ、ポケットに飴ちゃんを常備し、他人に配ることを特徴とする典型的な大阪おばちゃんから貴重な情報を頂戴したことに感謝している筆者ではある。