2013年11月3日 十方山
じっぽうやま(304m)
思い立って近くの天王山とその周辺を歩いてきた。午後から降水確率が高いため、近場で容易に下山できるルートのあるコースである。最寄りは山崎駅であるが筆者の家からはクルマでわずかに30分だ。
なお、天王山の地図、地形を改めて見ると山が平野に張り出して、しかもその先は淀川である。淀川は三川合流地点(桂川、瀬田川、木津川)であり平野部は狭小。現在でもJR京都線、阪急京都線、新幹線、国道171号線が狭い所に密集しており名神高速道路は通る場所がなく天王山をトンネルで抜けざるを得ない地形だ。つまり、秀吉と光秀が戦った天王山はこのような特殊な地形の上での合戦であったことが良く分かる。
JR山崎駅と阪急水無瀬駅の中間にある「水無瀬川緑地公園」に駐車。早い時間にも関わらず既に何台ものクルマがある。ここから山崎駅を目指して集落を歩く。目の前にサントリーの山崎蒸留所が大きくそびえている。駅より京都側の踏切を渡ると天王山登山口の石柱がある。急な坂を登ると階段があり、その上の寺を経由してさらに登ると宝積寺に着く。左右に立派な仁王が鎮座する山門を通り本堂へ。本堂右に天王山への道標がある。階段の多い道を行くとすぐに青木葉谷展望台に着く。淀川方面が少し開けているのだが、天気悪く見通しは利かない。しばらく階段道を上ると酒解神社の大きな鳥居がある。ここからしばらくで酒解神社に到着。神社は工事中なのか、ブルーシートがかけられて風情がない。神社からは平坦な道を行く。すぐに天王山山頂への分岐に至り、一登りで頂上に立った。先に頂上にいた女性登山者が「三角点はどこか?」と尋ねてくるので、「この山には昔、三角点がありその名残はこれである。しかし現在の三角点は十方山に移っている」と自信満々に教えた(この知識は出発前にネットで仕入れたものである)。しかし「三角点ハンター」なのだろうか?不思議な人である。
天王山を降りて、十方山方面に行くと前を別のおばさんが歩いている。追い抜きざま挨拶すると色々と話しかけてくる。地元の人だそうで、この山域を詳しく教えてくれる。いつまでもついて来るので内心困っていたが、十方山への分岐で別れた(良かった)。十方山は極めて地味な山で、眺望なく山名標も手作りのものがぶら下がっているのみである。小休憩をとっていると霧雨が降り出した。さて、このまま「水無瀬の滝」方面へ下山するか、または当初予定通りギロバチ峠、尺代経由で周回するか迷ったが、おっさんが一人登ってきたところで周回コースをとることに決めた。おばさんと別れた分岐まで戻り、天王山からの道を直進する。道は次第に下ってゆき1042舗装道路に降りた。ここから長い道路歩きである。乗願寺に立ち寄ってからテクテク道路を歩く。竹林や墓地、ゴルフ場などを過ぎ、1125キャンプ場入口に到着。しかし「登山路は土砂崩れのため通行禁止」との看板が出ている。しばし考えたが、そのまま登山路に突入。キャンプ場で団体の登山者が昼食休憩をしているのを見やりギロバチ峠に登ると、対向方面から10人ばかりの中高年登山者がやってきたので通行止めでも通れることが判明、安心して進む。この道は「大阪環状自然歩道、近畿自然歩道」の一部であり、道標は完備されている。水無瀬川の谷に下り、調子良く歩いて行く。土砂崩れはその先にあったのだが、道を塞いでいる倒木は何とか片付けられて通れるようになっていた。
雨がだんだん本降りとなってきたが、すぐに集落に出たので傘をさして歩く。市街地を一時間歩き1340駐車場に帰着。クルマで昼食をとり15435帰宅した。
本コースのおすすめ度=2
道路歩きが長くあまり楽しくない(18Kmも歩いてさすがに疲労を感じる)。十方山から水無瀬の滝へ向う方が正解と思われる。
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