M2013_No.21


2013年10月5日〜6日 仙丈ヶ岳
せんじょうがたけ(3033m)

高校の同級生と計7名で「南アルプスの女王(女性的ななだらかな山容からこう表現される)」を目指した。台風23号が沖縄付近をウロウロしており、天気の先行きがやや怪しい中を出かけた。どうも、今年はこのメンバーでの山行は天候に恵まれない…と思ったが翌日は思いがけず快晴で、素晴らしい眺望に恵まれたのだった。

【初日】10月5日
 家を7時前に出発、京都8時過ぎの新幹線に乗る前に参加予定の一名から欠席連絡が入り、この時点で総員八名となった。曇り空の名古屋で、9時発の「特急しなの」に乗り換える。六割ほどの乗車率だ。大阪へ転勤以来、中央西線を利用することが多くなり今回で四往復目である。今日は松本でわずか二分の乗継ぎ時間で「スーパーあずさ」へ乗り換えだ。しかし「しなの」は塩尻を過ぎて急に速度を落とす。先行列車が遅れているとの車内アナウンスがあり、ヤキモキするうちに六分遅れで松本着。しかし「スーパーあずさ」は接続待ちしており乗換えセーフだった。メンバーとの集合場所である甲府には1210着、信玄公の像がある広場でようやく一服。不参加者は更に一名増え、総員七名が集結し出発。
 甲府駅から広河原まてはタクシーで、その後バスに乗換え北沢峠に1527着、目の前の山小屋「長衛荘」に入る。生ビール(¥700)で乾杯し夕食を待つ。五時からの夕食は手作りハンバーグなどでなかなか美味。その後軽く宴会をして7時過ぎには布団にもぐりこむ。小屋は基本的に大部屋の雑魚寝方式だが、我々のグループは半個室を割り当てられた。消灯は八時…

【二日目】10月6日
 四時前に起床、昨夜のうちに渡された朝食用弁当と昼食用弁当のうち、まず朝食用を食べる。味噌汁だけは大鍋で煮えている。五時に長衛荘出発、まだ暗いためヘッドランプで歩く。林道を少し進み大平山荘を過ぎ山腹を登り始めると朝日がさしてきた。高度が上がると次第に甲斐駒ケ岳や摩利支天が見えてくる。昨日とはうって代わって天気は快晴だ。コースは沢沿いのルートで、ガレ場を踏み越え標高を稼いで行く。728馬の背ヒュッテ着、大休憩をとる。長衛荘から二時間半、コースタイム通りだ。この後わずかの登りで稜線に出ると、仙丈ヶ岳が現れる。周囲の山々は既に眼下にあり、低い雲海に浮かんでいる。八ヶ岳や北アルプスなどがはっきり望める。841仙丈小屋着。あまりに展望が良いのでここでも大休憩をとりゆっくり眺望を楽しむ。すぐそこに見える仙丈ヶ岳へは稜線の岩ゴロ道を登る。930山頂に立つと同時に北岳、富士山が見えた。これらの山は仙丈ヶ岳の後ろに隠れていたためだ。まさに360度の展望、風もなく晴天で素晴らしい眺めだ。陽射しのお陰で暑いくらいである。
 山頂の一角で昼食をとり、暫く眺望を楽しんでから小仙丈ヶ岳に向かう。見通しの良い稜線から四方の紅葉を眺めながら進む。気持ち良いこと、この上ない。小仙丈ヶ岳からはグングン高度を下げる。かなり傾斜の急な登山路で慎重に降りる。仙丈ヶ岳に登る人々と多くすれ違う。黙々と下りに下り、1326北沢峠に降り立つ。長衛荘に預けておいた荷物をピックアップし、生ビールで乾杯。更にラーメンも食べる。1530発の広河原行きバスに乗るつもりであったが、運良く1430に臨時バスが出た。広河原には予約しておいたタクシーが既に待っていたので、ロスなく乗換えて甲府へ。市内の温泉「草津温泉」に立寄る。施設はまるで銭湯だが、湯は本物の温泉とのことで気持ち良く汗を流した。タクシーで甲府駅まで移動し、駅ビルにて打上げ(今回の山行で何度乾杯したことか⁈)。
 駅にてメンバーと別れ、筆者は1936発の中央線下り特急に乗り、塩尻•名古屋•京都経由で高槻には2342着。お疲れ山。

本コースのおすすめ度=5

天候が良かったので素晴らしい山行となった。北沢峠までバスで入れるので比較的楽にアプローチできる。しかし3000m級の山であることを忘れずに、体調・準備を整えなければならない。
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登山ルート

2013-No.21
山梨県南アルプス市
総歩行距離=11.05Km
累積標高差+1326m
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アプローチ

公共交通機関を利用する場合は甲府駅から広河原への直行バスがある。広河原にてさらにバスに乗り換え北沢峠まで約25分(750円)。我々は甲府駅から広河原まで9人乗りジャンボタクシーを利用したが、料金は約14000円であった。

駐車場とトイレ情報

マイカーの場合は芦安の市営駐車場を利用しバスで広河原へ入る。
トイレは北沢峠、各山小屋で利用できる。利用料は馬の背ヒュッテ(200円)、仙丈小屋(100円)。広河原、北沢峠には無料の公衆トイレあり。なお、長衛荘のトイレは暖房便座つきある。

今日のご馳走

長衛荘の夕食はふろふき大根とハンバーグ。ハンバーグは自慢らしい。朝食弁当はご飯の量が極端に少なく、やや唖然(ご飯の深さは1cm)、大食漢には耐えられないだろう。昼食は鳥そぼろ弁当であった(こちらは飯深2cm)。下山後に長衛荘で食べたラーメンは豚骨醤油味でなかなか秀逸、お薦めである。
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